2型糖尿病患者のデータを解析した結果、握力が強い人では病状の管理が良好なことが分かったと、川崎医科大の研究グループが発表した。
座っている時間(座位時間)が長いと、血糖管理が不良になることが知られており、糖尿病患者に対しては運動が推奨されている。
研究グループは、全身の骨格筋量や筋力の指標となる握力に着目。2021年7~12月に同大付属病院を受診した2型糖尿病の男女270人(平均年齢63.8歳)の握力と座位時間、血糖、体組成の管理状態を調べた。
その結果、血糖と体組成の管理状態は、握力が強く座位時間が短い人が最も良好で、次いで握力が強く座位時間が長い、握力が弱く座位時間が短い、握力が弱く座位時間が長い―の順だった。
研究グループは「さらなる研究が必要だが、患者の握力で評価された筋力と座位時間に応じて運動の支援と教育を行うべきだ」と指摘している。
(メディカルトリビューン=時事)