白老に秋が来れば、文化の華が各地で一斉に開き始める。7日から竹浦の旧飛生小学校跡地や周辺の森を会場に「飛生芸術祭」が開幕。地元に根を下ろして活動する作家らの新作が光っている。主催の飛生アートコミュニティーは1986年の創立から今年で38年。世代交代が進み、ウッドチップが敷かれた道をゆけば、木の風合いを生かした遊び心あふれる作品に出合える。
さらに20日には、文化庁や地元の町民らでつくる白老文化観光推進実行委員会による芸術祭「ルーツ&アーツしらおい2024」が始まる。今年は組織の運営に、さらに多くの町民が関わるようになった。展示では、白老で暮らしながらアイヌ文様刺しゅうなどの作品制作を続ける人たちの手仕事に注目していくという。
新型コロナウイルスが感染法上の5類に移行してから1年が経過。増加傾向にあるという訪日客に「地域の魅力を総動員して迎えたい」と関係者らは意気込む。熱い秋がそこまで来ている。(半)