フル回転

  • 土曜の窓, 特集
  • 2024年9月7日
フル回転

 放送前に入念に準備していても、オンエア中に考えなければならないことも多く、放送中は大きく分けると三つのことを並行して行う必要があります。

 一つは、当然のことながら、天気予報についての内容を話すことです。スタジオに入る前に準備をしているとはいえ、雨雲の様子などは、最後に確認した状況と変わっていることも多々あり、話す内容を丸暗記しておくことも不可能なので、事前に頭の中に入れていた大まかな流れに沿って、モニターを見て考えながら解説をしています。

 天気予報について話しながら行わなければならないことの一つが「尺の管理」です。事前に天気コーナーの尺は何分何秒と、日々のニュースとの兼ね合いを基に決まっているのですが、毎日予定していた尺の通りに天気コーナーが始まるわけではありません。突発的なニュースによって、番組自体が短縮になることもあります。

 尺の増減にどのように対応するかというと、基本的には予定の時間以上に話せるようにコメントを用意しておいて、尺に合わせてコメントをそぎ落としていくのが一般的なやり方です。

 放送前に、「このコメントは〇分〇秒くらいで入る」、ということを決めており、放送中はその時刻と、時計を比較し、押しているのか巻いているのかを判断し、話しながら瞬時にコメントを落とすか、そのまま話し続けるか、を決めています。

 これらの作業をしながら行わなければならない、もう一つの作業は、画面の切り替えです。

 全道天気から予想最高気温へ画面を切り替える、といった作業は、基本的には、番組の進行を管理する「卓」と言われる所で行っており、NHK「おはよう北海道」に関しても、番組冒頭の短い天気コーナーについては「卓」で画面の切り替えを行います。

 一方、番組後半の天気コーナーについては、手元のスイッチを使って、自分で画面を切り替えています。この方法は、自分のタイミングで画面が切り替えられるため、卓の担当の方と事前に細かい打ち合わせが必要ない、というメリットがある一方、放送中に考えなければならないことが増える、というデメリットがあります。

 このように、放送中は尺を管理しつつ、天気についてコメントをしながら、画面の切り替えも行っており、ただしゃべっているように見えるかもしれませんが、意外と頭の中はフル回転、といった状況なのです。

 (気象予報士)

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