8種類の抗うつ薬について使用中の体重変化を調べたところ、薬の種類によって体重増減量に差があることが分かったと、米国の研究グループが発表した。
研究グループは、2010~19年の米国の医療記録データを用い、5種類の抗うつ薬(セルトラリン、エスシタロプラム、パロキセチン、デュロキセチン、ベンラファキシン)と、日本未承認の3種類(シタロプラム、フルオキセチン、ブプロピオン)のうち、いずれかの薬を処方された成人18万3118人を対象に、体重変化量を調べた。
分析の結果、薬を飲み始めてから6カ月間の体重変化を見ると、セルトラリンを処方された人と比べ、エスシタロプラムでは0.41キログラム、パロキセチンは0.37キロ、デュロキセチンは0.34キロ、ベンラファキシンは0.17キロ、シタロプラムは0.12キロ増えた。一方、フルオキセチンでは体重が0.07キロ、ブプロピオンは0.22キロ減少していた。
研究グループは「抗うつ薬治療を始める際は、薬ごとの体重への影響を考慮する必要がある」としている。
(メディカルトリビューン=時事)