厚真町の住民団体「あつまっぷる」(高橋康夫代表)は28日、定期的に開いている町民対象の体操教室のほか、メンバーが育てた野菜を配布する活動を始めた。町高齢者生きがい活動促進事業の一環で、今後は独居高齢者宅を戸別訪問し、野菜を提供、販売することも検討している。
同事業は、高齢者の生きがいづくりと社会参加の推進が目的。同団体では野菜の配布を通じて独居高齢者の孤立防止を目指すことから、支援対象とした。
同団体は1998年10月に設立し、リングプルを集めて車いすを寄贈する活動をしていた。2018年9月の胆振東部地震後は、高橋代表(73)が町内の仮設住宅で暮らす人を対象に個人的に体操教室を始め、すべての住民が仮設住宅を退去した20年11月からは同団体が教室を受け継ぎ、町総合福祉センターで開いている。
この日は町民21人が参加し、童謡「ふるさと」の合唱や体操を約1時間行い、終了後は歓談を楽しみ、高橋代表が育てたパセリを受け取った。参加した新町の無職佐藤敏男さん(94)は「腕が上がらないんだけど、来てほしいと言われたので来た」と笑い、京町の無職、西村美恵子さん(85)は「2年ほど前から参加している。みんなと友達になり、話して楽しかった」と笑顔を見せた。
高橋代表は「これからダイコンを育ててみんなに配ったり、販売して活動資金にしたりすることも考えている」と話す。町住民課福祉グループは「高齢者の課題解決に向けた高齢者自身の主体的な取り組みを支援したい」としている。
同団体への問い合わせは、同福祉グループ 電話0145(26)7872。