血液検査だけで簡単に男性不妊症のリスクを予測する人工知能(AI)モデルを開発したと、東邦大の研究グループが発表した。
不妊治療では男性の精液検査が重要だが、検査への抵抗感が強いなどの課題があった。
研究グループは、2011~20年に精液検査と血液検査を受けた男性3662人の検査結果を基に、血液中のホルモン濃度を測定し、男性不妊症のリスクを判定できるAIモデルを構築。21、22年に男性不妊症の検査を受けた350人超の検査結果を用いて精度を検証すると、無精子症の正解率は70~100%と高かった。
研究グループは、AIモデルについて「精液検査前のスクリーニングとしての位置付け」とした上で、「血液検査は不妊治療専門施設以外でも気軽にできる。適切な検査や治療のきっかけになれば」と話している。
(メディカルトリビューン=時事)