むかわ町は27日、鵡川地区で進める復興拠点施設等整備事業2について、エリアデザイン策定業務を委託した事業者から提出された企画提案書の概要を説明した。道の駅「四季の館」を新しい顔と位置付け、改修をベースに既存施設を生かす方針。山海の幸の直売所「ぽぽんた市場」の飲食や物販の強化、旧駅逓跡地を住民の交流施設とする案も示した。
町議会復興拠点施設等整備事業調査特別委員会(大松紀美子委員長)で、町が報告した。町まちなか再生基本計画(2021~25年度)で、四季の館やぽぽんた市場など7カ所を活性化拠点に位置付け、地域再生を目指すとしている。
町によると、まちなか再生のコンセプトには▽住民同士の交流や外部支援者も加わり、共創という魅力づくりを行う▽各拠点が連携し、既存の機能を相乗させる通り道をつくる▽町民が主人公で多角連携や共創の中心となる―との思いを込めた。
7拠点の整備の方向性として、四季の館は町の新しい顔となる交流回遊拠点とし、既存施設を生かしてコスト縮減を目指す。増築などは最小限とし、改修を基本に事業を構築する。休憩所や温浴施設、ホール、ホテルなどの改修を行う提案が出されているという。
ぽぽんた市場は、同館と機能を再編し、地元農水産物をはじめ飲食物販を強化していく。駐車場を生かし、キッチンカーによる飲食物の販売やマルシェの開催、ベンチの設置などを実施し、にぎわい創出を目指す。
旧駅逓跡地は、歴史的資材を活用し、町民が主体となって活動する交流コミュニティハウスとして整備する。
また、独自提案事業として、時速20キロ以下で公道を走る電動車を活用し、市街地を回遊するグリーンスローモビリティを挙げている。
町は「地域住民や関係団体と合意形成を図り、地元事業者、関係機関と協議してエリアデザイン案、各施設のプランを整備していく」としている。