ストレスを受けたマウスは餌の場所が複数あっても、1カ所に集中して摂食することが分かったと、滋賀医科大などの研究グループが発表した。
研究グループは、四つの餌場を等間隔に置き、通常のマウスと弱いストレスを与えたマウスの食事の様子や体の状態などを分析した。
その結果、通常のマウスは、餌を食べると快感や幸福感を与える神経伝達物質の一つであるドーパミン濃度が急上昇したが、ストレスを受けたマウスは、餌を食べてもドーパミン濃度がほとんど変わらなかった。
また、ストレスを受けたマウスは、4カ所の餌場のうち1カ所にこだわって餌を食べていた。通常のマウスは4カ所の餌場を回り同じ頻度で食べ、1カ所に集中することはなかった。
研究グループは「今後、人工知能(AI)などを使い、その人固有の食べ方のわずかな変化を基にストレスを可視化することを目指す」としている。
(メディカルトリビューン=時事)