厚真町浜厚真地区と苫小牧市で風力発電施設の設置を計画しているDaigasガスアンドパワーソリューション(大阪市)は23日、町厚南会館で「(仮称)苫東厚真風力発電事業再エネ特措法・環境影響評価準備書説明会」を開いた。町内外から約60人が出席。同社の説明を聞いた後、生活環境や体への影響に関する質問が相次いで出された。
同社の風力発電事業は、厚真と苫小牧にまたがる海岸沿いで風力発電機を10基設置する計画。最大出力は3万4390キロワット。2026年3月ごろに着工し、28年4月の運転開始を予定している。
出席者からは「低周波の不安がある。他の地域の事例は」や、「事業を中止する基準はあるのか」などの質問が出され、同社は「不安の声を聞き、自治体と環境保全協定を結んだこともある。今回、厚真町や苫小牧市、むかわ町と結ぶことを検討している」としたほか、「最終的に国の勧告内容によっては、事業をストップすることもある」と答えた。
出席した町民有志の団体「苫東厚真風力発電を考える会」の世話人共同代表、家倉博さん(73)は「会社はわれわれの質問に答えていない。他の説明会に参加したり、質問書を出して回答を得たい」と話した。
同社の説明会は24日、町総合福祉センターでも実施。25日午後1時からは苫小牧市の沼ノ端交流センター、26日午後7時からむかわ町のむかわ四季の館で行われる。