自民党の石破茂元幹事長(67)は24日、地元の鳥取県八頭町で党総裁選(9月12日告示、27日投開票)への立候補を正式に表明した。今回が5回目の挑戦で「総決算の最後の戦い」と位置付ける。派閥裏金事件による深刻な政治不信を踏まえ、政治資金について「透明性を深めるための努力を最大限にする」と語った。茂木敏充幹事長(68)は出馬の意向を固めた。複数の陣営関係者が日明らかにした。
石破氏は八頭町で記者団に対し、裏金事件について「国民から審判を受けなければならない。審判を仰ぐ時期はなるべく早い時期だ」と強調。また、事件の関係議員に関し「党として公認するにふさわしいかどうかの議論は選対委員会で徹底的に行われるべきだ」と語った。
総裁選出馬の正式表明は、小林鷹之前経済安全保障担当相(49)に続いて2人目。河野太郎デジタル相(61)は26日に出馬会見を行い、小泉進次郎元環境相(43)は30日に表明する意向だ。
茂木氏の出馬は初めて。実務能力が高いと評価され、経済産業相や外相、政調会長、選対委員長といった政府・党の要職を歴任した。一方で、世論調査の「次の首相にふさわしい人物」では下位に甘んじる。党所属議員にどこまで支持を広げられるかも課題だ。