名馬の銅像、こんなところにも―。中央競馬で無敗のまま3歳クラシック三冠を制しG1・7勝を挙げたディープインパクト(安平町・ノーザンファーム生まれ)のブロンズ像が苫小牧市のノーザンホースパーク内に建立され8月10日から公開されている。馬産地胆振、日高には、競走馬や種牡馬として活躍した功績をたたえ建立された像がある。
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ディープインパクト像は高さ117センチ×165センチ×40・5センチで、左前脚を力強く踏み出し躍動感のある姿を見せている。同パーク内には、社台ファームとノーザンファーム、白老ファームの祖となる社台グループの創業者、吉田善哉氏(故人)と同グループが所有した大種牡馬ノーザンテーストの”ツーショット”銅像が、1989年(平成元)の開園時に設置されている。他にも、功績をたたえて像として残る名馬は多い。
アイドルホース 1972年に地方大井でデビューし中央に移籍し皐月賞を勝ったハイセイコーは引退時にレコード「さらばハイセイコー」も発売された。生まれも新冠町で01年に町の施設レ・コード館前に像が建立された。地方笠松出身で90年有馬記念で復活Vを決めたオグリキャップは引退後もファンが繋養地の新冠町優駿スタリオンSを訪れた。死後1年の11年に優駿メモリアルパークに等身大ホワイトブロンズ像ができファンを迎えている。
小型 76年皐月賞、有馬記念を勝ったトウショウボーイは種牡馬としてもミスターシービーを送り出すなど活躍。馬の競り市が行われる新ひだか町日高軽種馬農協の玄関前に像がある。ミニサイズだが見上げる高さに設置され、競走時代に称された「天馬」らしい姿。同馬の像は浦河町優駿ビレッジアエル内にもある。93年ダービー馬ウイニングチケットは、生まれ故郷新ひだか町静内の商店街通りに体高70センチ×100センチのブロンズ像がある。
半世紀超 69年8月に建立され55年の歴史を持つのが浦河町日高軽種馬農協前にあるヒンドスタン像。欧州で大レースを勝ち種牡馬として来日しシンザンほか名馬を送り出した。台座の文字「ヒンドスタンの像」は当時の内閣総理大臣・佐藤栄作が揮毫した。
馬産地ならではの像は、観光PRの一つとして今後もファンを楽しませてくれる。
(フリーライター・大滝貴由樹)