海岸草原を散策 ピッポと響き渡る声

  • いぶり・ひだかで鳥発見, 特集
  • 2024年8月2日
海岸草原を散策 ピッポと響き渡る声

 毎年のように「今年の夏は暑い」と更新しているような北海道の夏。

 そんな暑さもある中ですが、生き物探しはやめられず。とはいえ、暑い中の散策は体にこたえるので、始業前の早朝の散策がメイン。ある日の朝、その日は暑さも和らぎ、風も穏やかだったこともあり、海岸草原がある場所へ。散策の数日前は荒天だったが、この日は30度近い高温。潮を浴びた影響なのか、草花には元気がなく、枯れている部分も目立つようになっていました。しかし、観察する者からすれば好都合。見通しが良くなるので、生き物の気配を感じやすいのです。

 「ピッポ、ピッポ」。海岸草原に響く声。これはベニマシコの鳴き声です。普段は草木の高いところで鳴くことが多いため、周囲を見渡すも姿なし。でもその鳴き声は力強く、近くにいたような気が…。どこかへ飛んでいってしまったかな? なんて思っていると、すぐ近くから「カサカサッ」という音。オスのベニマシコが出てきてくれました。色も名前もなじみのない野鳥ではないでしょうか? いくら広い海岸草原とはいえ、動き回っていると観察の機会を逃しがち。おとなしく観察していて良かったと思える瞬間でした。

 このベニマシコは、春先に北海道にやって来て、繁殖をし、雪が降る少し前ごろにまた南を目指して飛んでいくような種です。北海道は海岸草原や原野、湿原が多いからこのような野鳥を観察しやすいのでしょう。環境に恵まれています。

 しかし近年、そんな環境も減って来ているような気がします。時代の変遷と言われればそれまでですが、どこか寂しさも。古き悪しき慣習などは一掃されるべきものの、自然環境などは古き良きものだと思っています。もちろん手付かずの自然は人間生活の脅威にもなるので整備は必要でしょう。とはいえ、消失していく自然の速さに、自然に興味を持って15年程度の私でも心が痛みます。

 (日本野鳥の会苫小牧支部・小林誠副支部長)

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