新型コロナウイルス感染症の流行は、小中学生の健康に影響を及ぼし、肥満や痩せ、視力の低下が増加傾向にあったと、国立成育医療研究センターなどの研究グループが発表した。
コロナの流行による屋外活動の減少や食生活の変化などが報告されているが、大規模かつ長期間にわたる健康への影響は明らかでなかった。研究グループは、2007~22年度に学校健康診断を受けた小中学生約40万人のデータを分析。コロナ流行前(19年度)と流行下(20~22年度)を比較し、環境の変化が身長や体重、視力、虫歯の治療状況などに及ぼした影響を調べた。
その結果、「肥満」は20~22年度に増加が認められ、「痩せ」は22年度のみ男女とも増加した。「視力低下」は男女ともに20~21年度に増加が見られ、男子のみ22年度も増加傾向が続いていた。
一方、「未治療の虫歯」は流行前と比べ、22年度に男女とも減少傾向が見られた。
(メディカルトリビューン=時事)