日本源泉かけ流し温泉協会主催「全国温泉サミットin虎杖浜温泉」が7日、白老町虎杖浜の虎杖浜温泉ホテルで開幕した。道内では6年ぶり、同町では初めての開催。初日は同サミット初となる一般を交えたイベントを実施し、同町自慢の食品や食材を屋外販売した。あいにくの雨に見舞われたが、前浜で取れた魚介類の刺し身の無料提供もあり、同協会の会員約40人を含め約1900人(主催者発表)が来場してにぎわった。
同協会は長野県野沢温泉村に事務局を置き、全国9カ所の温泉地や111の温泉宿、共同浴場で構成する。サミットは会員の情報交換の場として2005年から年1回開き、虎杖浜地区での開催はコロナ禍での延期を経て、同町の町制70周年に合わせた。通算16回目で、9日まで加盟温泉地のPR策などを話し合う総会や民族共生象徴空間(ウポポイ)の視察を行う。
一般を交えたイベントは、同サミットの主管で、虎杖浜温泉の関係者を主力メンバーとする実行委員会が企画した。同ホテル駐車場を会場とし、ブランド牛「白老牛」の料理を提供する飲食店、町産のイチゴやカシスを使った商品を自慢とするジェラート店、農家などが計20店出店。白老牛の串焼き、お薦めジェラート、採れたて野菜などをテントやキッチンカーで用意した。
実行委の笠師利章会長は「多くの方が虎杖浜温泉へ足を運ぶようになる機会になれば」とあいさつ。大塩英男町長は「町自慢の温泉と食の一日を満喫して」と呼び掛けた。
テントなどには、白老ならではの料理やデザートを存分に楽しもうという同協会会員や町内外からの来場者による行列ができた。無料提供の刺し身には、虎杖浜の海域で取れたヒラメ、ホッキ貝、マグロ、甘エビが使われ、約500人分が振る舞われた。同協会加盟の温泉宿泊券が当たる抽選会も行われた。
夫婦2人で訪れた札幌市の会社員、伊藤秀誉さん(52)は、源泉かけ流しの虎杖浜温泉のファン。「湯量が豊富で月1回は必ず来ている。地元で取れた刺し身もいただけて、ありがたい」と話していた。