市民有志でつくる「賢治の道を歩く会」(田中弘美代表)は「百年目の賢治ウオーク」と銘打ち、100年前の苫小牧で賢治が歩いた道をたどる。丸山伸也事務局長から、花巻農学校(岩手県)の修学旅行引率教師として訪れた当時のまちの様子や旅程について説明を受けながらJR苫小牧駅南口から旭町の詩碑までの約800メートルを歩く。
道中、賢治が宿泊した富士館跡や代表作「銀河鉄道の夜」のモデルになったとされる王子製紙軽便鉄道(山線)の車両が展示保存されているアカシア公園(王子町)に立ち寄り、国道方面へ延びる旧停車場通り(現駅前通り)を進む。詩碑前に到着後は、シンガーソングライターのかんばやしまなぶさんが「牛」の詩の歌を披露。イベントを締めくくる。
丸山さんは「賢治はこの道を歩きながら”牛”や”海鳴り”の詩の構想を練ったと推察している。賢治の心情に想像を巡らせて歩くと面白い」と語る。
「賢治ウオーク」は賢治と苫小牧の縁を後世に伝えよう―と2017年に始まったが、主催者の高齢化などで今回が最後となる。
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メ モ
18日午前10時~11時(同9時45分集合)。JR苫小牧駅南口から駅前通りを旭町の賢治詩碑まで歩く。参加費300円(保険料込み)。事前申し込み不要。問い合わせは「賢治の道を歩く会」事務局長の丸山さん 携帯電話080(8746)6558(平日午前10時~午後4時)。