むかわ町は2日、町穂別町民センターで、公私連携保育所型認定こども園「さくら認定こども園」の保護者説明会を開いた。町は同園を運営する宗教法人真光寺に対し、職員数の不足などについて改善勧告を2023年9月と12月に出しており、保護者からは保育士不足や子どもを預けることを不安とする声が相次いだ。
出席者は、保護者や傍聴者など約50人。当初は町、園、保護者の3者で行う予定だったが、園側は「第三者委員会の調査が終わっていない」などを理由に幹部は出席しなかった。
町の担当者が21年12月に町と真光寺が締結した協定書の内容を説明し、質疑に応じた。保護者からは「子どもがけがをしたのに『見ていないので分かりません』と言われた。保育士不足に不信感がある」「今は町立の時と違い、安心して子どもを預けられない」「園の説明会での園長の対応に人命を預かる者としての疑問を感じた」などの意見が出された。
町は保護者の声を園に伝え、協定書に基づき、町と園、保護者による三者協議を早急に開く考えを示した。このほか、町が「園の保護者説明会で納得したか」と問うと、保護者側は「納得していない」と答えた。
同園に2歳児を預ける男性(34)は「町はしっかり対応しようとしている。園は欠席して残念だった」、5歳児を園に通わせる主婦(38)は「町に話を聞いてもらえて良かった。園は逃げているように感じる」と話した。
竹中喜之町長は「不安の解決に向けて、三者協議で互いの理解を深めることが重要」との認識を示した。