新型コロナウイルス感染症の後遺症を訴える患者のうち、一部で他の病気が発見され、特に高齢者でその割合が高かったと、岡山大の研究グループが発表した。
研究グループは、2021年2月~23年6月に同大学病院のコロナ・アフターケア外来を受診した患者731人のデータを分析。その結果、新たな病気が50人(6.8%)・52件発見され、高齢になるほど見つかる割合が増え、60歳以上では15.7%に上った。また、16人(2.2%)には、コロナ後遺症よりも優先して治療すべき病気が見つかった。
病気の内訳は、内分泌代謝疾患、血液疾患、呼吸器疾患が各8件で最も多かった。52件中35件はコロナ感染後の長引く症状と関係していたが、内分泌代謝疾患、血液疾患などは関連が薄かった。
研究グループは「コロナ感染後に表れる症状の全てが後遺症とは限らない」とし、別の病気が隠れていないかを確認する重要性を訴えている。
(メディカルトリビューン=時事)