登別市登別温泉町のヒグマ学習センター(前田菜穂子代表)は27日、「ヒグマ安全教室」を同センターで開いた。山菜採りなどで山林に入る人が増える一方、冬眠から目覚めたヒグマが食料を求めて動きだす時期。のぼりべつクマ牧場で約40年間、飼育員や学芸員として働き、生態に詳しい前田代表(76)は、ヒグマと出合った際に身を守る方法を具体的に伝えた。
前田代表は▽出掛ける前に現地のヒグマ出没情報を確認する▽遭遇を避けるため、周波数の高い音が出る笛や鈴を携帯する▽襲われそうな時は、手を首の後ろで組み、ゆっくりと地面に膝と頭を着け腹部を守る―と助言。
「必要以上に騒いだり、逃げ出すと本能を呼び起こす」と警告し、ヒグマと人間の両方を守るには「人間が敵意を見せない動きを学び、慎重に行動することが大切」と強調した。