少量の飲酒で、顔の紅潮や頭痛、動悸(どうき)といったフラッシング反応が出る人は、新型コロナウイルスに感染しにくい可能性が示唆されたと、佐賀大などの研究グループが発表した。
フラッシング反応は遺伝子変異によるもので、アジア人に多く日本人の約半数が該当するとされる。
研究グループは、アンケートに回答した20歳以上の男女807人を、フラッシング反応が出る人(445人)と出ない人(362人)に分け、コロナの感染歴や入院歴を比較した。
その結果、2019年12月~23年5月のコロナ感染率は、反応が出ない人の40.6%に比べ、出る人は35.7%と低く、初めて感染した時期が遅い傾向にあった。コロナによる入院も、それぞれ2.5%、0.4%と反応が出る人で少なかった。また、21年8月までの感染リスクについて、年齢や居住地などを調整して解析すると、反応の出る人は出ない人に比べ、80%近く低かった。
(メディカルトリビューン=時事)