糖尿病の治療を集中的に行うことで、患者の歯周病も改善することが分かったと、東京医科歯科大大学院などの研究グループが発表した。
歯周病は、歯茎に炎症が起きる「歯肉炎」と、それが悪化して歯を支える骨が失われてしまう「歯周炎」の総称。糖尿病との関連が報告されているが、糖尿病治療が歯周病に与える影響は不明だった。
研究グループは、2型糖尿病患者33人を対象に、薬物療法や食事療法などを行う2週間の教育入院と外来通院による集中的な治療を実施。開始時、1、3、6カ月後に検査を行い、糖尿病や歯周炎の状態を調べた。
その結果、6カ月後には血糖に関する数値と歯周炎の状態が改善していた。この歯周炎の変化は口の衛生状態にかかわらず認められた。研究グループは「糖尿病治療により血糖値が低下し、高血糖が引き起こす歯周組織の炎症が軽減したと考えられる。糖尿病治療における医科歯科連携の重要性が示された」としている。
(メディカルトリビューン=時事)