安平町地域おこし協力隊の隊員、坪松賢太さん(37)が24日、同町早来大町のチャレンジショップで、飲食店「NORTHERNBREW Sports&Beer Bar(ノーザンブリュースポーツアンドビアバー)」を開店した。町産農作物を原料にしたクラフトビールを提供する店で、初日から町民が訪れ、安平産にこだわったビールを味わった。
同店のお薦めは、町産のオーツ麦を使用したクラフトビール。ほかに海外から取り寄せた物などを合わせ7種類のビールを用意する。価格は660円から。食事はプルドポークバーガー(1320円)やフライドチキンレッグ(880円)などを提供している。
カウンターとテーブルを合わせ20席あり、モニターでスポーツ中継を放映する。営業時間は午後5時から翌日午前0時まで。定休日は火曜日(不定休あり)。
坪松さんは恵庭市出身で、東京の大学を卒業した。商社勤めの後、子育て環境を考えて安平町への移住を決めた。町内に移住して起業を目指す人を発掘する「Fanfare(ファンファーレ)あびら起業家カレッジ」に参加し、2023年度から町地域おこし協力隊員として町内でのクラフトビール製造を目指し、活動している。
これまでは近隣の醸造所で商品を製造し、キッチンカーで販売。道の駅あびらD51(デゴイチ)ステーションやアイスホッケー・アジアリーグのレッドイーグルス北海道の試合会場に出店し、味を広めてきた。
今後は町内にクラフトビールの醸造所を建てて生産していく考えで、醸造所付近に飲食店を設置する事例が多いことから町早来大町で店を開いた。自身を含め4人で切り盛りしていく。
オープン初日は町民が続々と来店し、会話を楽しみながらビールと料理に舌鼓を打った。町早来栄町の自営業、上川耕司さん(64)は「ビールの味は最高。地ビールを作るというので応援したい」と笑顔を見せた。
チャレンジショップでの契約期間は26年3月末まで。坪松さんは「店を通じ、まちの活性化に貢献したい。契約期間を終えても飲食店を出せるようにしたい」と話した。