北海道教育庁胆振教育局と胆振管内市町教育委員会連携協議会はこのほど、教育現場での情報端末の活用方法を紹介した冊子「胆振みんなでICT(情報通信技術)」(A4判、18ページ)を完成させ、管内の小中高校、義務教育学校などに発送した。
胆振管内の各学校では児童生徒が1人につき1台の情報端末を持ち、授業を受けるための環境整備が進んでいる。冊子は端末の多様な活用方法を教員に知ってもらい、学習支援や授業改善につなげてもらう目的で作成した。先進的な取り組みをしている道内外の学校の24事例を「授業」「校務」「(子どもと家庭と学校を)つなぐ」の3項目に分けて紹介している。
具体的には、情報端末を使って学校全体で意見を共有し、学びを深めたケース、児童生徒の出席・欠席や健康状態、心や体調の変化を把握し、早期支援につなげたケース、海外の学生とオンラインで交流したケースなどがある。
執筆者は千歳高校(千歳市)や野幌高校(江別市)、長野県稲荷山養護学校など道内外の12校を視察した管内の小中学校、高校、養護学校などの教員24人。教育局の教育支援課職員らが編集し、担当者は「端末の活用では、児童生徒の能力だけでなく、子どもと伴走しながら学びを支えていく教員の思いも重要。ICTの効果的な活用で授業改善を進めてほしい」と話している。