新潟水俣病、特措法対象外も救済 原因企業に1億円賠償命令―国への請求は棄却・新潟地裁

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  • 2024年4月19日
新潟水俣病、特措法対象外も救済
原因企業に1億円賠償命令―国への請求は棄却・新潟地裁

 手足のしびれなど新潟水俣病の症状を訴えながら、特別措置法の救済対象外となった住民ら47人が、国と原因企業の昭和電工(現レゾナック・ホールディングス)に1人当たり880万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が18日、新潟地裁であった。島村典男裁判長(鈴木雄輔裁判長代読)はこのうち人を水俣病と認定し、総額1億400万円の支払いを同社に命じた。国への請求は退けた。

 同種訴訟は全国4地裁で争われ、判決は3件目。賠償を命じたのは昨年9月の大阪地裁判決に続く2件目で、国は救済策の見直しを迫られる可能性がある。

 主な争点は、メチル水銀が排出された阿賀野川の魚介類を食べたことによる水俣病と認められるかどうかや、不法行為から20年で賠償請求権が消滅する「除斥期間」の適用の有無などだった。

 島村裁判長は新潟水俣病が公式確認された1965年以降も阿賀野川の川魚を多く食べる住民がいたと指摘。行政指導によって摂食を控えたとする国側の主張を退けた。

 その上で原告のうち26人について、症状や経過などを考慮した結果、「水俣病に罹患(りかん)している高度の蓋然(がいぜん)性がある」と判断し、1人400万円の賠償を命じた。他の原告は「メチル水銀に起因する症状は認められない」などとして請求を退けた。

 原告側は、国が工場排水を規制していれば被害は防げたなどと訴えたが、判決は「有機水銀の排出や周辺住民の健康被害を具体的に認識、予見できなかった」と指摘。規制権限の不行使が違法とは言えないとした。

 水俣病を巡っては、熊本地裁が今年3月、原告の一部を水俣病と認定した上で、除斥期間が経過したとして請求を棄却した。島村裁判長は「差別や偏見のため請求をためらうなどし、権利行使が困難となる事情があった」とし、除斥期間の適用は制限すべきだとした。

 特措法は従来の認定基準を緩和し、新潟県では約2100人が申請した。しかし、申請期間が2010年5月~12年7月と短く、原告側は「差別や偏見を克服して申請するには時間が必要だったのに、一方的に締め切られた」と訴えていた。

 新潟水俣病を巡っては、阿賀野川流域の住民149人が13年以降に順次提訴した。裁判の長期化を避けるため、50~90代の47人の審理が分離され、昨年12月に結審していた。

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