胆振東部消防組合の管内(厚真町、安平町、むかわ町)で今年、火災の発生件数が増加している。16日時点で8件と、前年4月末までの4件に比べ2倍の状況。特に4月はごみ焼きが原因とみられる火災が相次いでおり、同組合は「農作業などで火入れをする場合は、消火対策を万全に」と注意を呼び掛けている。
同組合によると、今年の火災発生件数は1月1件、2月3件、3月ゼロ件、4月(16日時点)4件。
このうち4月は、3日にむかわ町汐見で建物火災、4日に厚真町鯉沼で野火、7日に厚真町豊沢で林野火災、15日にむかわ町穂別福山で建物火災が発生した。人的被害はなかったが、馬小屋やハスカップ、枯れ草、別荘が燃えた。原因は調査中が2件、ごみ焼きが2件。現場付近で火入れをして延焼した可能性のある事案もみられた。
同組合は8日、春の火災予防運動(20~30日)前に地域住民に向けて田畑の枯れ草焼きや火入れでの順守事項の周知徹底、広報車による巡回、火入れの現場指導などを行うよう、3町の支署に通知した。
4月は雪解け後、空気が乾燥し、火災が発生しやすくなる。火災に至らない火事騒ぎも4件発生していることから、同組合防災課は「空気の乾燥は5月も続く」と警戒。農作業などで火入れをする人に対して▽明るい時間帯に行い、その場を離れない▽消火用の消火器や水バケツなどを用意する―などの対策を訴え、「万が一火災が発生し、火が大きくなった場合は、無理に消そうとせず、早めに119番通報をしてほしい」としている。