室蘭港・南防波堤で良型カレイ シーズン本番はこれから

  • 釣り
  • 2024年4月18日
南防波堤で上がっていたクロガレイ。側線の湾曲がやや緩やか
南防波堤で上がっていたクロガレイ。側線の湾曲がやや緩やか
白鳥大橋のたもとにある南防波堤基部
白鳥大橋のたもとにある南防波堤基部

  カレイ釣りの大物狙いといえば、かつて苫小牧の西港が代表格だったが、近年は港内の規制エリアが拡大されたこともあり、室蘭港が存在感を出している。中でも船渡しの沖防波堤で実績が出ているが、地続きの防波堤からも40センチ前後の良型クロガシラ(クロガレイ)、イシガレイにお目にかかれる。投げ釣りの良好なポイントだ。

   取材に出向いたのは4月上旬。北東の風がやや強く、春の浅さを実感する冷たさを運んでくる。港内も時折、白波が立って”ウサギが跳ねる”ほど。それでも同港の崎守埠頭(ふとう)は投げ釣りファンがさおを出していたほか、フェリー岸壁に隣接する入江臨海公園周辺の岸壁はニシン狙いのサビキ釣りのさおがずらりと並んだ。

   一方、東寄りの風だと向かい風になる南防波堤は釣り人がまばらだった。ここはカレイ類以外に根魚なども狙える好ポイントのため、荒天の時以外は人気がある。最近は釣果が芳しくないのか、釣り人の出足は悪かった。

   登別市内の男性(51)は3本の投げざおなどを三脚にセットし、飛距離を中投、近投、足元に投げ分けてカレイなどを狙っていた。聞くと、期待の早朝は渋い状況が続いたものの、潮が動きだした午前10時すぎに小さな魚信があった。「手前に根があり、その少し先に仕掛けを投入していた」さおに魚が付いた。魚信が小さかった割には手応えがあり、巻き上げると36センチのクロガレイ。針にはたっぷりとイソメを付けたという。

   男性はその後もしばらく粘って、釣れたのはこのカレイのみ。条件が厳しい中では価値ある一匹となったものの、「例年だとこの時期はもう少し釣果がある。今季は早いうちはまずまずだったけれど」と言い、この時期の釣りとしては納得できない表情。今後に期待したいと話した。

   室蘭港は沖防波堤を筆頭に毎シーズン、50センチを超える”ゴーマル”サイズや”座布団”級のクロガシラ、イシガレイが上がる。投げ釣りに魅せられた遠投派キャスターたちがその腕を競い合う名ポイントでもある。今季のカレイ釣りは始まったばかり。今月下旬から5月上旬の大型連休など、シーズン本番の釣果が注目される。

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