白老町の魅力を再発見しやすくする相関図作りに取り組む同町の地域おこし協力隊員、山岸奈津子さん(43)は6日と12日、相関図の精度を高めるためのワークショップ(WS)を町内の2施設で計3回開いた。町民ら延べ12人が参加し、まちの歴史や地形、地域性について知っていることや考えを話した。
相関図は、白老町の地勢(土地の成り立ち)を軸に「平らな地形」「豊かな海や漁場」などを柱とし、人の動きや取り組みにどうつながっているかを示したもの。多様な情報を基にまとめ、山岸さんは自身の発行する情報紙「百舟(モモフネ)」で3月に発表した。
内容は今後もブラッシュアップさせていく考えで、そのために町民の声や情報を得ようと、町中央公民館と町竹浦コミュニティセンターでWSを開いた。
12日に町中央公民館で開いたWSには、町民6人が参加。山岸さんは企画の趣旨やWSの進め方を説明した後、既存の相関図を基に、町を形成している要素や条件について考えを求めた。特に生活史から見えてくる女性の視点、食風景から魅力につながるヒントがないかを探った。
参加者からは伝統的保存食「棒ダラ」の食べ方、多様なローカル飲食店の存在などに、まちのスタイルの多様性が表れているという意見が出た。町外から訪れた人が白老の印象を「実家に帰ってきたような安心感がある」と話したエピソードも紹介された。
WSは今後も継続し、集まった意見は随時まとめて相関図の更新につなげるほか、まちづくりに関する企画立案などで活用していく考えだ。