4月に新年度を迎えると、毎年、経営方針や安全・品質方針の大会を開き、事業の方向性や組織体制などについて発表しています。その中の一つに事業承継があり、私が当社に入った時からの話をしていきたいと思います。
入社したのは、20歳だった1971年です。何事も自分一人でやらなければならないことに戸惑いながら、電気の資格や現場の仕事を覚えていき、株式会社設立と同時に取締役になりました。その時すでに結婚をして、精神的に安定して働けるようになっていたこともあって、本社の仕事に就くことができました。37歳で営業と総合職をやり始め、専務を経て、2012年に代表取締役になりましたが、先代からの引き継ぎは特に無く、以前から言われていたことは、電気工事といってもさまざまな種類があるということでした。そこでまず軸となる業務を本事業にし、本事業のサブ業務においてそれぞれ軸となる業務を増やしていき、今に至っています。
これからは若い人の考え方を取り入れられるように、世代交代をしていきます。承継する人材は5年前より社員の中から選抜し、経営方針の作成や同友会の経営勉強会に参加させ、知識を身に付けてもらいました。
後継者には一番に企業の維持と社員のことを考える人、次に自分自身の成長を忘れず、トップセールスマンの宣伝と販売を理解し、公私の線引きができる人間性と包容力を持って事に当たる人になることを望んでいます。これからは情報の見極めやデジタル化への対応などが最も重要になりそうですが、中長期に物事を考えて進めてほしいと思っています。私も今までと違うことを考えて事に当たっていきます。
(電気工事西川組社長・苫小牧)