都市部に住む高校生が地方の高校に単年留学する「地域みらい留学365」(内閣府の高校生対流促進事業)で、2024年度に鵡川高校の留学生となった輝翔館中等教育学校(福岡県)の入江徠未さん(16)と朋優学院高校(東京都)の島田賀奈子さん(16)が5日、むかわ町役場を表敬訪問した。それぞれ来年3月末までの1年間、鵡川高校2年生として同町で生活しながら学び、まちの魅力にも触れていく。
2人は23年8月に東京で開かれた合同説明会に参加した後、各自で同校を訪れて授業風景を見学し、第1希望校とした。志望理由について、入江さんは「学校でたくさんの人が話し掛けてくれた。むかわ町の皆さんの温かさを知り、自分もそうなりたい、この場所で成長できると思った」、島田さんは「説明会で先輩の留学生が恐竜グッズを持っていたのが印象的だった。恐竜のまちと聞いて面白そうだと感じた」と話す。
入江さんは、新しい環境に入って自分を変えようと、親元を離れて留学することを決めた。競技かるたの経験があり、同級生や地域住民、子どもたちと関わることを望む。同校での部活動は家庭科部を希望し、「地元でできない体験がしたいし、さまざまなことに挑戦したい」と力を込める。
島田さんは、新しい学習環境で将来の夢を見つけようと、むかわ町を選んだ。東京より広い畑で農業体験などを経験したいと望み、「むかわ町で食べたイチゴやアスパラガスは東京よりおいしかった」と笑顔を見せる。探求学習「むかわ学」に興味があり、「いろいろと学び、思考力を身に付けたい」と意気込む。
同日は役場で竹中喜之町長と会い、緊張した面持ちで自己紹介や同校で活動したいことなどを伝えた。竹中町長はむかわ町の特徴を説明し、「1年間目標を持って自分を磨き、楽しんでほしい」と激励した。
同校は、21年度から地域みらい留学を実施。これまで4人の生徒を受け入れ、地域の支援を受けながら、留学生の心身の成長をサポートしている。