【台北時事】台湾東部・花蓮沖を震源とする強い地震は6日朝、被災者の生存率が急激に下がるとされる発生から72時間を迎える。台湾当局によると、外国人2人を含む10人と依然連絡が取れていない。余震が続く中、警察や消防は懸命な捜索を続けている。
地震は3日午前7時58分(日本時間同8時58分)ごろ発生した。全土で揺れが観測され、震源地に近い花蓮県が山間部を中心に最も大きな被害を受けた。
同県ではこれまでに落石や建物の崩壊で計10人が死亡。消防当局は5日、連絡が取れなくなった被災者の捜索現場で新たに2遺体を発見した。遺体が収容され、身元が判明すれば、死者数は計12人になる。
消防当局の発表では、花蓮県の観光名所、太魯閣(タロコ)渓谷がある国立公園内で600人超が孤立している。5日には渓谷のホテルから日本人女性2人を含む82人がヘリコプターで救出された。渓谷のトンネルに取り残されていた観光客やホテル従業員ら9人も全員救助された。