胎内でニコチンにさらされたマウスの出生後の行動を人工知能(AI)で解析したところ、自閉スペクトラム症の発症リスクが上昇している可能性が示されたと、信州大の研究グループが発表した。
研究グループは、マウスの行動パターンを学習して異常を検知するAIシステムを開発。妊娠後期にニコチンを摂取させた母マウスから生まれた子マウスを用い、同システムで行動解析を行った。
その結果、子マウスは注意欠陥多動性障害(ADHD)で見られる衝動性や作業記憶の異常が確認され、他のマウスとの接触が減るといった自閉スペクトラム症に特徴的な行動異常も検出された。また、脳の解析を行ったところ、自閉スペクトラム症との関係が示唆されている神経細胞の変化も認められた。
(メディカルトリビューン=時事)