小林製薬が製造した紅麴(べにこうじ)配合サプリメントを摂取した人が健康被害を訴えている問題で、厚生労働省や消費者庁などによる関係省庁連絡会議が27日、開かれた。会議では、昨年9月以降に製造されたサプリの服用者に被害が集中していることなどが報告された。
会議には農林水産省と国税庁の担当者も出席。小林製薬の製品や同社の紅麴原料を使用した関連製品について、今後の対応方針を議論した。厚労省は週内にも専門家で構成する調査会を開き、同社から紅麴原料の供給を受けた170社以上の製品について対応を協議する。国立医薬品食品衛生研究所とも連携し、必要な調査を検討する。
同省による聞き取り調査などによると、これまでに同社の「紅麴コレステヘルプ」を服用した2人の死亡事例が確認されたほか、106人が入院した。会社側には約3000件の相談が寄せられているという。
同省は26日、大阪市に対して廃棄命令などの措置を取るよう通知。同市は27日、食品衛生法に基づき、紅麴コレステヘルプのほか、「ナイシヘルプ+コレステロール」と「ナットウキナーゼさらさら粒GOLD」など3種類5製品の回収を小林製薬に命令した。