老後

  • ニュース, 夕刊時評
  • 2024年3月27日
老後

 サケは卵からふ化した後、大海へ泳ぎ出る。そして3~4年後、体長1メートル近い親魚になって生まれ故郷の川へ遡上(そじょう)し、雌は卵を産み、雄は放精して命を終える。しかし、彼らがなぜ生命活動の頂点からほんの数日で、肌もひれもボロボロの「ほっちゃれ」になり、ヒグマやカラスなどの餌になるのか。日本遺伝学会会長などを歴任した小林武彦さんが講談社現代新書「なぜヒトだけが老いるのか」で不思議を指摘している。

 繁殖可能年齢を終えた後に「老後」という、人生の4割近い時間を持っているのは陸上の動物では人間だけなのだという。人とほとんど同類のチンパンジーやゴリラに、そんな時間はない。いったい何のための時間なのだろう。考えさせられる。世は人手不足が叫ばれる時代。

 技術や判断力、出産や育児の経験。高齢者は知恵の宝庫なのだ。活躍の場はたくさんあるはずなのだ―と。うーむ。

 大相撲春場所で尊(たける)富士が新入幕優勝という大記録を110年ぶりに達成した。多忙な親に代わり孫を相撲道場に送り続けた祖父、地区の大会を弁当持参で応援し続けたのは祖母。故郷の青森で「チューしてやりたい」と孫の笑顔の晴れ姿を喜ぶおじいちゃんたちを見て思う。老後っていったい何だろう。(水)

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