1歳時点の食事の質が、将来の炎症性腸疾患(IBD)に影響する可能性が示されたと、スウェーデンとノルウェーの共同研究グループが発表した。
IBDは、血便や下痢などの症状が表れる「潰瘍性大腸炎」と、全身の消化管に炎症が生じる「クローン病」の総称で、いずれも指定難病である。研究グループは、両国の大規模研究に参加した8万1280人を対象に、1歳時の食事の質と将来のIBDリスクとの関連を検討した。食事の質は健康食指数で評価し、指数の点数に応じて質が「低い」「中程度」「高い」の3グループに分けた。
307人がIBDを発症。解析の結果、1歳時の食事の質が低い(魚や野菜、果物が少なく、肉や菓子類が多い)グループと比べ、質が高いまたは中程度のグループでは、IBDのリスクが25%低かった。
また、IBDリスクは1歳時に魚の摂取量が多い人で30%低く、野菜の摂取量の多さもリスク低下に関係していた。
(メディカルトリビューン=時事)