舌の筋力、サルコペニアと関連

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  • 2024年3月26日
舌の筋力、サルコペニアと関連

  自立歩行ができる高齢者では、舌の筋力の強さと「サルコペニア」(加齢に伴う筋肉量減少や筋力低下)が関連することが分かったと、岡山大大学院などの研究グループが発表した。

   サルコペニアが進むと、身体機能や生活の質が低下して社会活動の妨げになる。研究グループは、2022年10月~23年6月に同大学病院歯科・予防歯科を受診した60歳以上の患者50人を対象に、サルコペニアと口の機能、年齢、性別、栄養状態、精神・心理状態などとの関連を調査した。

   サルコペニアに該当したのは17人。分析の結果、口内で食べ物をつぶす舌の筋力を示す「舌圧」が低い人ほど栄養状態が悪く、サルコペニアの割合が多かった。また、年齢が高いほど舌圧が低かった。かむ力や飲み込む力との関連はなかった。

   研究グループは「舌の筋力を維持することは、サルコペニアの予防や改善、介護予防につながる」と考察している。

  (メディカルトリビューン=時事)

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