厚真町上厚真で4月25日、町内で初のコンビニエンスストア大手、ローソンが開店する。同町で木質バイオマス発電事業などを展開するsonraku(ソンラク、本社士別市)がフランチャイズ加盟店として運営する。上厚真地区では、2023年4月に唯一のスーパー、Aコープ上厚真店が閉店し、地域で買い物できる店が限られていたため、住民から歓迎の声が聞かれている。
店舗は「ローソン上厚真店」で、Aコープ上厚真店跡にオープンする。木造平屋建て、延べ床面積約270平方メートル。コインランドリーを併設し、洗濯乾燥機と乾燥機を各4台設置する。営業時間は午前5時~翌日午前0時。
ソンラクは23年4月に町内で木質バイオマス発電事業を開始。4月に本社を厚真町に移転させる方針という。小売り事業への進出は初めてで、住み続けられるまちづくりや地域活性化に向けて決断した。フランチャイズ期間は10年で、井筒耕平代表(48)は「自宅の冷蔵庫のように気軽に来てもらえる店を目指し、イベントの開催も検討していきたい」と意気込む。
23日には、武山工務店(町本郷)などが店舗前に設置したウッドデッキ(幅12メートル、奥行き3・6メートル)のくぎ打ちを町民が行うイベントを実施した。約60人が参加し、思いを込めて道産カラマツ材にくぎを打ち、地域待望の店舗の一部となる設備を完成させた。
参加した町浜厚真の介助員、舘山未央さん(52)は「新しい店はすごくうれしい。開店したらできるだけ買い物に利用したい」と話した。
町は上厚真地区でのスーパー閉店後、地域活性化に向けて所有者から建物を約370万円で購入。道の補助金約3700万円を活用し、約7200万円かけて改修した。賃貸で小売り事業者を公募し、同社が応じた。