安平町は20日、早来学園内の中アリーナで「あびら環境フォーラムvol.2」を開いた。町内外から43人が出席。ゼロカーボン北海道推進協議会の座長を務める北海道大学大学院地球環境科学院の山中康裕教授の基調講演「ゼロカーボンに向けて多様な人々が真剣に話しあえる町」に耳を傾けた。
山中教授は、道のゼロカーボン北海道推進計画(北海道地球温暖化対策推進計画)では、2030年度の温室効果ガス削減目標を13年度比48%削減としていることに触れ「48%削減は今までの技術でできるが、その後の見通しは不透明」と指摘した。
ゼロカーボンの実現には、社会が変わる必要性があるとし「DX(デジタルトランスフォーメーション)やGX(グリーントランスフォーメーション)に加え、社会変革(SX)が必要になっている」と訴えた。
50年の脱炭素化実現のため、30年から目指すべきことは、社会の仕組みづくりと強調。「欲しい未来に向かうよう、仕組みをつくる意思を持つこと。仕組みができれば社会は変わる」とし、「社会は徐々にしか変わらない。今から仕組みをつくり、変えなければ間に合わない」と語った。