2023年度厚真町ハスカップフォーラム(厚真産ハスカップブランド化推進協議会主催)が21日、町総合福祉センターで開かれた。生産者など約40人が出席。基調講演を通じ、厚真産ハスカップの知名度を向上させる方法などを学んだ。
講演では、企業のブランド戦略やマーケティング支援などを手掛ける明善(札幌市)の堀口研取締役(32)が、「喜んでくれる人の顔を想像して、厚真産ハスカップを地域ブランドに!」をテーマに語った。
堀口取締役は、ビジネスや商品の強み、弱み、機会、脅威―を洗い出す「SWOT分析」を厚真産ハスカップに行った結果を紹介。強みを「おいしい!生食も最高!」「栄養価が高い」、弱みを「輸送面の課題あり」「生食用が売りづらい」などとし、「生で食べてもおいしいが、そもそもハスカップを食べたことがない人が多い。品質が良い物でも味を知らないと、食べてもらうことになかなかつながらない」と指摘した。
ハスカップを使用した菓子などについては「味を知ってもらい、生で食べたい人が増えるきっかけになる。競合ではなく入り口となり、厚真産のハスカップを食べる人を増やすことにつながる」と受け止める。厚真産ハスカップのブランド化に向け、生産者は購入者の喜びの声を、生産者以外はハスカップを贈った時の相手の喜ぶ反応を思い出すよう呼び掛け、「既存の購入者からもらう声の中に、今後目指すべきヒントが隠れていることが多い」と助言した。
輸送面や知名度向上の課題には「ハスカップに何を期待しているか、どんなシーンで食べるか、なぜ買うのかなど、一つ一つを明確にすることで、他と比べて高値でも、価値を感じて買う人が増えてくる」と語った。