「しょう新聞」の北平将さん 羽地(はねじ)夕夏(ゆうか)

  • ゆのみ, 特集
  • 2024年3月19日
「しょう新聞」の北平将さん
羽地(はねじ)夕夏(ゆうか)

  北平将さんは、白老町出身の大学院生、現在24歳の青年です。一見、普通の好青年に見える彼。小学校低学年の頃から自作の新聞「しょう新聞」を発行し始め、現在その数は何と200号になるのだとか。

   昨年の夏、将さんにお会いする機会があり、しょう新聞を頂きました。「白老を愛す」という序文が付けられていて、亡くなったおじいさまからもらった白老町史のことなど、故郷・白老への思いが素晴らしい文章で記されています。何だか目の奥がじんとしました。

   つい先日の8日、白老町内で将さんの講演会が開催されました。講演タイトルは「白老愛と、”書く魔物”」。私と同世代なので、白老をどう見てきたのだろう? ということに興味を持ち、参加しました。

   当日、会場は超満員。150人以上もの町民で満席でした。講演は、将さんの自己紹介や、小学生時代から続けている「しょう新聞」のこれまでと今後について、尊敬している記者さんの手紙の話など…。笑いあり涙ありのすてきな時間はあっという間に過ぎました。

   個人的に印象に残った言葉は、「書くことで、世界と向き合ってください」というもの。小学生の時に新聞記者さんから頂いた言葉なのだそう。良い意味で子供扱いせず、対等に接する大人たちに育まれた将さん。私も勝手に、その成長を見てきた地域の人のような温かい気持ちで会場を後にしました。白老をもっと好きになる良い機会になりました。

  (またたび文庫店主・白老)

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