ものづくりと親子(中) 西川(にしかわ)良雄(よしお)

  • ゆのみ, 特集
  • 2023年10月26日

  苫小牧発明研究会共催の「AMラジオ作り」では、アンテナを作り、部品を基板に取り付け、形ができてくると、子供は自分でどんどん作業を進めていきます。エナメル剝がしや、はんだ付けの難しいところなどは慎重に進め、指導者に耳を傾ける真剣さには保護者の方も普段とは違うわが子を見たと思います。実際に組み立ては本当に難しいのですが、完成して音が聞こえた時の喜びは、相当だったようです。

   私たち教える側は音が鳴るまで何度も修正し、指導をしていきました。誰一人聞こえないということにならないようにするため、時には終了時間が30分過ぎてしまったこともありました。コロナウイルス感染症により、2020年、21年は中止せざるを得ませんでしたが、22年に再開し、この年からは人数を制限し、12組24人での「AM/FMラジオ作り」とさせていただきました。

   ラジオ作りを継続している理由には、18年9月に胆振東部地震があり、ブラックアウト(大規模停電)になった時に、手作りラジオでニュースを聞いていたという数人の声を聞き、非常にうれしくなったことがあります。やっていて良かったと今も思っています。

   今年は20組40人で工作教室を実施する運びとなりました。ものづくりとはいえ、説明から工作終了までに約3時間かかり、時間が長いかどうかなどはアンケートで調べています。

  (電気工事西川組社長・苫小牧)

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