居住環境が良い地域で乳幼児期を過ごした子どもは、そうでない子どもに比べ、ぜんそくの発症リスクが低かったと、米国の研究グループが発表した。
研究グループは、1995~2022年に環境が健康に与える影響を調べる研究に参加した子ども1万516人(年齢中央値9・1歳)を対象に、出生時、乳児期、幼児期の各時点で住んでいた地域について、安全性や教育の状況などを見る「子どもの機会の充実度」と「社会的脆弱(ぜいじゃく)性」を分析。両指標を「極めて低い」から「極めて高い」の5段階で点数化し、ぜんそく発症リスクとの関係を調べた。
その結果、各時点で機会の充実度の点数が「極めて低い」地域に住んでいた子と比べ、点数が「高い」または「極めて高い」地域に住んでいた子では、小児期にぜんそくを発症するリスクが13~17%低かった。一方、社会的脆弱性の点数とぜんそくリスクに関係はなかった。
(メディカルトリビューン=時事)