日胆地区9条連(正式名称・憲法9条―世界へ未来へ日胆地区連絡会、小笠原直治代表)の「第31回平和のつどいin安平」が21日、安平町の追分ふれあいセンターい・ぶ・きで開かれた。沖縄県の米軍基地問題などを現地で取材、撮影し、ドキュメンタリー作品を製作する映画監督の藤本幸久さん、影山あさ子さんが沖縄の現状などを説いた。
「琉球弧を戦場にするな!」と題し、作品の映像を使いながら講演。藤本さんは、現在沖縄本島の約15%が米軍基地に使われていることを説明し「今は離島でミサイルの訓練も行われており、将来的に(沖縄で)中国との核戦争が起こるのではないか」と危惧した。
影山さんは「戦後、石垣島に移住してきた人たちの居場所が基地に奪われた」と指摘。宮古島で行われていた弾薬の搬送に反対し、阻止しようと座り込む住民を警察官が説明なしに押さえ込み、強制的に退去させる状況も映像で伝え、「島民は危険におびえながら暮らしている」と話した。
同団体は平和な未来の実現へ向け、憲法9条について考える平和集会を苫小牧市、室蘭市、安平町の持ち回りで毎年開催。同日は町内外から参加した約80人が、貴重な話に耳を傾け、戦争放棄をうたう憲法9条の価値を再確認した。