人気バンド「アリス」のリーダーで、ソロとしても「昴―すばる―」など多くのヒット曲があるシンガー・ソングライターの谷村新司(たにむら・しんじ)さんが8日死去した。所属事務所が16日発表した。74歳だった。3月に腸炎の手術をし、療養を続けていた。葬儀は近親者で済ませた。後日、故人をしのぶ場を設けるとしている。
大阪府出身。神戸の音楽サークルで堀内孝雄さんと知り合い、アリスを結成。1972年に「走っておいで恋人よ」でデビューした。直後に旧知のドラマーの矢沢透さんが加わり3人組に。「冬の稲妻」「チャンピオン」などを次々とヒットさせた。
アリスと並行し、ソロ活動も開始。80年に発表した「昴」は、国内だけでなく中国でも注目を集めた。山口百恵さんが歌った78年の「いい日旅立ち」が大ヒットするなど、他のアーティストへの楽曲提供も精力的に行った。他の曲に、加山雄三さんと作った日本テレビ「時間テレビ」テーマ曲の「サライ」など。