数年前から、苫小牧市内の森の近くの畑をお借りして、子どもたちが野菜作りや川遊びができる場を運営しています。自然からも学校のように多くのことを学べると思い、名前を「はたけのフリースクール」としました。
子どもたちは川遊びが大好きで、今年は10人くらいの小中学生が参加しています。その様子は「ユーチューブ」の「いぶり勧学館」チャンネルで紹介しています。
「自然」はさまざまな学びを授けてくれると言います。私は自然本来の循環を生かした野菜作り(自然農栽培)をしていて、自然は驚くほど「生と死」にあふれていると感じます。その生死の積み重ねで豊かな土壌ができ、あらゆる生命活動の循環が岩石のように硬い地球という惑星を少しずつ溶かしているようにも思えます。
私たちの体も、細胞や腸内細菌、皮膚の常在菌といったたくさんの存在によって成り立つ地球のような存在です。同時に、何より自分が大事という、こだわりもあります。傷つけてくるものや、自分をさげすまなければならないネガティブなものは受け入れたくないという感情を持っています。
引きこもりだった私がまさにそうで、その気持ちが強いほど、人間関係などで苦難が生じやすくなると感じます。豊かな自然に安らぎを感じるように、人それぞれが自分のこだわりを柔らかくほぐせたら、人生は豊かで幸せなものになるし、周りの人もそう感じると思います。
(いぶり勧学館館長・苫小牧)