胆振ボランティア連絡協議会、北海道社会福祉協議会が主催する2023年度ボラネット事業「ボランティアばんざいin胆振」が5日、厚真町総合福祉センターで開かれた。ボランティア支援や地元で福祉活動を展開する関係者が取り組み内容を報告。新型コロナウイルス感染症と向き合った持続可能なボランティア活動について、参加した管内各自治体の関係団体や社会福祉協議会の関係者、民生委員ら約160人に発表した。
基調講演では、地域福祉の担い手と推進機関を支援し、胆振東部地震では被災者支援に当たったウェルビーデザイン(札幌市)の篠原辰二理事長が登壇。近年相次ぐ痛ましい殺人事件や、昨年の10~39歳における死因の1位が「自殺」であることに言及し、「みんなで守っていくという動きがある一方で、その恩恵を受け切れていない人、自分自身のつらさを克服できていない人がいるのでは」と指摘。これからの地域福祉活動の視点として「一方的な活動から、お互いさまの活動、相互実現に向けた調整がカギになる」と地域でできる支え合いの在り方を改めて問い掛けた。
実践報告では、ボランティア団体が、活動内容などを説明。「ふまねっと・かめの会」(厚真町)の矢部保枝さんは、ウィズコロナの中、町内で続けたふまねっと運動教室の成果などを紹介。歩行や認知の機能改善、介護予防の効果があるほか、「高齢者の社会参加や生きがいづくり、コミュニティーにつながっている」と話した。
「コンパニア・デ・マンドリーナ」(登別市)の田中秀治さん、「パソコンボランティアプラザ室蘭」(室蘭市)の榎本吉幸さんは、リモートマンドリン演奏の実践について説明した。