国立国際医療研究センター病院(東京都新宿区)が行ったアンケートで、未就学児の親の半数以上が「風邪に抗菌薬が効く」と誤解していることが分かった。
調査対象は、未就学児を持つ20~59歳の親500人。子どもが風邪を引いたときに、「抗菌薬を飲ませたい」との回答は44・4%に上り、抗菌薬で考えられる効能として「ウイルスをやっつける」(66・8%)、「風邪に効く」(55・8%)を挙げるなど、半数以上が誤った認識をしていた。子どもや他の家族らに処方された抗菌薬を飲み切らず保管していたことがある人は41・4%で、うち64・3%が別の機会に子どもに飲ませていた。
抗菌薬はウイルスが原因の風邪には効果が無い他、細菌感染に対しても処方された用量、日数で飲み切らないと完治しない恐れがある。同院は「不適切な使用により、副作用や抗菌薬が効かなくなる耐性菌出現のリスクがある」と注意を呼び掛けている。
(メディカルトリビューン=時事)