むかわ町は27日、苫小牧市勇払のトヨタ自動車北海道(北條康夫社長)の支援を受けて森林整備を推進する「ほっかいどう企業の森林づくり」に関する協定を同社と締結した。同社が同協定を結ぶのはむかわ町が初めてとなり、来年5月に町有林でカラマツ2000本の植栽を予定している。
ほっかいどう企業の森林づくりは、道が森林整備など社会貢献活動を希望する企業・団体と支援を受けて森林整備を希望する所有者の橋渡しを行い、道内の森林整備を推進する取り組み。企業は植林を通じ、地球温暖化防止や地域の環境保全、ゼロカーボンのまちづくりに貢献することができるという。
今回の協定では、同社が同町豊城の町有林1ヘクタールを活用してカラマツを植栽。その後5年間、草刈りや野ネズミの駆除などの保育活動を支援していく。
調印式は同日、町産業会館で行われ、竹中喜之町長は「木を植えることはこれからをつないでいくことになる。さまざまな命を育んでいく森づくりを通じたご縁で、5年を経過した胆振東部地震からの創造的復興、創生に間違いなく弾みがつくと思っている」とあいさつ。同社の北條社長は「道の森林づくりに参画できることをうれしく思うし、協定を結んだことにわくわくしている。植樹を通し、従業員の環境自然に対する意識を向上させていきたい」と話した。
仲介役となった胆振総合振興局の関俊一局長は「(厚真、安平両町を含む)被災3町の課題でもある森林再生に貢献できるのでは」と期待を寄せた。