むかわ町の鵡川高校(柳本高秀校長)の3年生による地域課題解決型探求学習「むかわ学」の提言発表会が20日、町内にある道の駅「四季の館」で開かれた。地域での学びを通じて課題を見つけ、一つの解決策として考えた商品開発、イベント、企画などについて、町民らを前にグループごとに提案した。
45人が9グループに分かれて調査、実証実験などを進め、見つけた課題を整理し、成果に磨きを掛けて、5~7分ずつのプレゼンテーションを行った。会場には1、2年生や保護者をはじめ、一般町民、地元中学生など約250人が参加して耳を傾けた。
スポーツによる地域活性化について発表したグループは、秋に地域スポーツクラブと連携したイベントや高校野球部員による地元少年団の野球教室を開催することを提案し、「将来的に鵡川高校への進学にもつながれば」と発表した。まちの魅力を集めた「むかわかるた」を作ったグループは、「今後、後輩たちに事業を引き継いでもらい、(かるたを)使ってもらいたい」と思いを託した。
獣害対策となるエゾシカの肉を使った商品開発について発表したグループは、実際に調理したシカ肉のカレーを来場者に振る舞って声を聞いた。
このほか、人気のゲームアプリ「ウマ娘」に登場する地元のウマ娘(キャラクター)を活用した地域活性化策を提案したり、人気ゲーム「マインクラフト」を使った防災シミュレーションイベントの開催を提案したり、現在あるSNSの有効活用を訴えたグループもあった。
来賓で参加した道教育大学の唐川智幸教授は「人的財産をうまく活用し、まちの活性化のため、(提案内容の)質を高めていってほしい」と今後の発展に期待。竹中喜之町長は「身近な課題やこれからの可能性を示していると思う。しっかり持ち帰り、それぞれ生かせるものは可能な限り、生かしていきたい」と前向きに講評した。