厚真町内で海外生活を模擬体験する「イングリッシュキャンプ in ATSUMA」が9、10両日、町総合ケアセンターゆくりで行われた。中学生8人が2日間、米国やオーストラリア、フランスの外国人を相手に、英語や身ぶり手ぶりで意思を伝えることに挑戦した。
2019年度まで町が実施していた海外派遣研修事業が新型コロナウイルス感染症の影響で中止されたことを受け、21年度に町内の貿易会社「TREASURE TRADING(トレジャートレーディング)合同会社」が企画してスタート。22年度からは町教育委員会が主催し、同社に事業委託している。
キャンプは原則、施設内で日本語を一切使わず、すべて英語でやりとりすることが条件。生徒たちは入国審査からレストランでのメニュー注文、警察への通報、病院の受診までさまざまな場面を想定し、英語や身ぶり手ぶりを駆使して状況を乗り切った。作ったことのないパエリアやビビンバ、スープカレーなど4品の調理もなんとか完成させた。
町教委の担当者は「きれいな英語を使うことがコミュニケーションではなく、相手に思いを伝えることが一番の目的」と説明。言葉が無理ならジェスチャーや絵を描くなど、あらゆる手段を使って「伝えるにはどうしたらいいのか考えるきっかけになれば」と期待する。
今年度の同キャンプは8月から4回に分けて開催。計36人の中学生が参加した。