来年度の新型コロナウイルスワクチン接種について、厚生労働省が重症化リスクの高い65歳以上の高齢者などを年1回に減らす方向で調整していることが7日、関係者への取材で分かった。全額を公費で負担する現在の「臨時接種」も今年度で終了する方針で、8日に開かれる同省専門部会の意見を踏まえ、年内に正式決定する。
今年度のワクチン接種は、重症化リスクの高い65歳以上の高齢者や基礎疾患を持つ人らを対象に始まり、年2回打つことができる。全世代を対象とした追加接種は9月20日から開始される。
一方、来年度は、高齢者らの接種を1回とする方向で調整している。接種時期は秋から冬を想定し、使用するワクチンは今後検討する。
公費負担に関しても集団予防を目的とした臨時接種から、個人の予防を重視した定期接種の「B類疾病」(季節性インフルエンザなど)に移行する方針。一部自己負担が生じる可能性があり、専門家から意見を聞いた上で最終決定する。