白老町虎杖浜の虎杖小学校(関東英政校長)と海の子保育園(川野隼人園長)は6日、合同で地震津波避難訓練を行った。胆振東部地震が発生した9月6日に合わせて2021年から毎年実施。同校の児童29人と教職員13人、同園の0~5歳児37人と職員9人がそれぞれ参加した。
地震や津波の際、迅速に避難場所や経路を確認し、安全に避難するための訓練。両施設の教職員間の連携や、子どもたちが互いに励まし、助け合う心を育む狙いもある。
訓練は午前10時10分ごろ、青森県東方沖でマグニチュード8の地震が発生し、津波が20分後に到達する想定で実施。教員が合図となるチャイムを鳴らして校外への避難路を確保。子どもたちは、赤い旗を持って先導する関東校長(55)の後ろに続き、かつて虎杖浜トンネルがあった国道36号の坂を駆け上った。全員が目的の避難場所に到着したのは15分後だった。
関東校長は「訓練は予告や準備をして避難したが、災害はいつ起こるか分からない。発生しても慌てないために訓練がある。どこに逃げればいいか、お父さんお母さんと話し合って」と呼び掛けた。
同小6年の坂本悠浬君(12)は「一生懸命走った。小さい子どもたちに走る姿を見てもらうことで、頑張って避難することを知ってほしかった」と話した。
子どもたちを乗せたカートを持って坂を駆け上がった同園の主幹教諭、川野姫乃さん(32)は「胆振東部地震の衝撃は忘れられない。子どもの命を最優先に考えて訓練に臨んでいる」と汗を拭った。